忙しかった結婚式の準備や、本番が終わって一安心している皆様、お礼状はきちんと出しましたか?
友人にはメールなどでもいいですが、親族、受付、仲人、司会などをしてくれた方には個別にお礼状を出しましょう。
目次
そもそもお礼状とは…
結婚式に出席してくれた人には、お礼状を出すのが礼儀です。しかし、そもそもなぜお礼状を出すのでしょうか。
一番の理由は、結婚式に出席してくれたことへの感謝の気持ちを伝えるためです。
結婚式では、新郎新婦がゲストの方々とゆっくり話す時間はなかなかありません。結婚式当日は新郎新婦はとても慌ただしくしています。
そのため、お礼状を通して出席してくれたことへのお礼を伝えます。
お礼状の構成
- 頭語(拝啓、謹啓など)
- 時候の挨拶(季節を表す言葉)
- 相手を気遣う言葉
- お祝いへのお礼の言葉
- 内祝いの品を贈った事を伝える言葉
- 近況や抱負など
- 今後のお付き合いをお願いする言葉
- 結びの挨拶
- 結語(敬具、敬白など)
- 日付
- 住所
- 名前(夫婦の連名)
- 宛先
お礼状を送るタイミング
お礼状を送るベストなタイミングとは、いつ頃なのでしょうか?
一般的には挙式後、または新婚旅行から帰ってきてからなるべくすぐに出します。
お礼の品物とお礼状を別に送る場合は、品物よりも先にお礼状が届くようにしましょう。
主賓やスピーチをお願いした人には、お礼状を早めに出します。タイミングとしては式が終わって1週間以内がマナーです。結婚式の後なので忙しいとは思いますが、失礼にならないように期限は守りましょう。
例外ですが、式の後で入院をしてしまったり、親戚に不幸があった場合など、どうしてもお礼状を出すタイミングが遅れてしまう可能性はゼロではありません。
もし1ヶ月を過ぎてしまった場合でも、お礼状はきちんと送りましょう。そのときは、遅くなったことのお詫びと、その理由を簡潔に書くようにしましょう。
お礼状を作成する時の文例
ここでは実際に使えるお礼状の文例を紹介していきます。
会社の上司や先輩など、目上の人への文例
謹啓 春寒の候 ◯◯様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます
このたびは私どもの結婚に際し 結構なお祝いの品をいただき誠にありがとうございました
ささやかですが 別便で心ばかりの品をお送りいたしましたのでお納めください
新居に落ち着いて◯週間 ようやく新たな生活をスタートさせることができました
今後は二人で力を合わせ 穏やかで温かい家庭を築いていく所存です
今後ともよろしくご指導くださいますようお願い申し上げます
末筆ながら ○○様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
敬白
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
主賓へのお礼状文例
拝啓 清和のみぎり 〇〇様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます
先日はご多忙の中 私どもの結婚披露宴にご臨席いただき お心づくしのご祝辞まで賜りまして 厚くお礼を申し上げます
私たちの幸せを願って一言ひとことかみしめるようにお話し下さり 感激のあまり思わず涙があふれてしまいました
両親も〇〇様のご祝辞に感動し 素晴らしい上司に恵まれて幸せだね と申しております
〇〇様の経験を交えた「夫婦円満の秘訣」は大変参考になりました
まずは「1日1回は相手をほめること」から実践していこうと思っております
まだまだ未熟な私の力では簡単にできることではありませんが ○○様のようなあたたかな家庭を築いていけるように邁進して参ります
もちろん 仕事にもより一層力を入れて 成果が出せるように努力する所存でございます
今後とも変わらぬご指導の程 よろしくお願い申し上げます
時節柄 健康に留意して穏やかにお過ごしください
敬具
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
※主賓の方が結婚式で話されたスピーチの内容を織り交ぜたお礼状にすることで、より素敵な文章になります。
お祝いを頂いた方への文例
拝啓 早春の候 皆様いかがお過ごしでしょうか
この度は二人の結婚に際し お気持ちのこもったお祝いの品をくださり 誠にありがとうございました
ささやかながら内祝いの印に心ばかりの品を別便にてお贈りいたしましたので どうぞお納めください
ようやく新居もかたずいて参りましたので お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください
未熟な二人ですが 今後ともどうぞよろしくお願い致します
敬具
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
遠方から来て頂いた方へのお礼状
謹啓桜の花も盛りを過ぎ新緑の眩しい季節となりましたが 皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます
このたびは遠方から 二人の結婚披露宴にわざわざ足をお運びいただき誠にありがとうございました
十分なおもてなしができなかったこと またゆっくりとお話しする時間がとれませんでしたこと ご無礼をどうぞお許しください
今後機会がありましたら ぜひ新居にもお立ち寄りくださいませ
末筆ながら皆様のご健康とますますのご発展を心よりお祈り申し上げます
謹白
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
結婚式に参列して頂いた方への文例、余興や友人代表スピーチ等
早春の候 皆様におかれましては ますますご健勝のことと存じます
先日はご多忙中にもかかわらず 私どもの結婚式にご出席頂きまして誠にありがとうございました
あたたかい励ましの言葉やサプライズの出し物など 私どもの式を素晴らしいものにと工夫を凝らしていただいたこと 感謝の念にたえません
特に◯◯様の私の物真似は大いに会場を湧かせてくださいました(◯◯君の式のときは…楽しみにしていて下さい)
まだまだ未熟な二人ではありますが 明るくあたたかい家庭を築いていけるよう邁進してまいります
今後とも 変わらずご指導いただけますようよろしくお願い申し上げます
これからもしばらく寒い日が続きますが 皆様どうぞご自愛くださいませ
敬具
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
祝辞、祝電を頂いた方へのお礼状
謹啓 ◯◯様におかれましては お変わりなくお過ごしのことと存じます
先日は私どもの結婚式にご出席いただき また あたたかな励ましの祝辞をいただきまして誠にありがとうございました
◯◯様のお言葉にありましたように、「3つの袋」と「胃袋」もあわせて大事にしてがんばっていきたいと思います
至らないところの多い二人ですが 今後ともどうかあたたかく見守ってくださいますようお願い申し上げます
謹言
平成◯◯年◯◯月◯◯日 連名
※実際にいただいた祝電や祝辞の言葉の中から引用して書くことで、大切な相手に向けて書かれた特別感が出る文章になります。
お礼状を書くときの注意点
1.お礼状は前向きな表現で書こう
結婚式の招待状などもそうですが、『別れる』『切れる』『終わる』『欠ける』『重ね言葉』などの、マイナスなことをイメージさせる言葉の使用は控えましょう。
お礼状は感謝の気持ちを伝えるためのものです。出来るだけ明るく、前向きな言葉を使用するようにしましょう。
2.お礼状は自筆で書こう
お礼状は、なるべく自筆で書くようにしましょう。その方が相手に対しての感謝も伝わりやすいです。
字に自信がない人は、パソコンでお礼状を作成することもあるようですが、最後の署名部分は必ず自筆するようにしましょう。
また目上の人には、ボールペンなどの軽いタッチのものを使用するのではなく、インクペンや万年筆、毛筆を使用するのが正しいとされています。
また、一番最後の名前は必ず連名で書きましょう。(連名の最後に旧姓を記載します)
3.お礼状は封書で送ろう
お礼状は封書で送るのが正式とされています。
ハガキを使用する場合もありますが、目上の人へのお礼状は必ず封書で送るようにしましょう。
親しい友人などにはメールでOK?
手段はたくさんあります。一番は直接会ってお礼を言うことですが、事情があってそうはいかない人の方が多いのではないでしょうか。
その場合には、手紙やハガキ、電話、メールなどの方法があります。
場合によっては、SNSを使うこともあるかもしれません。今の時代ならではの方法で、お礼を伝えることも可能です。
しかし、原則は改めてきちんとお礼状を送ることが礼儀です。そのことを忘れないようしておきましょう。
まとめ
お礼状の書き方は、シーンや用途、相手との関係性によって書き方が異なってきます。
マナーを守ることも大切ですが、お礼状を書く上で何よりも大切な事は、『感謝の気持ちを伝えること』です。
お礼状の基本構成を知った上で、結婚式に来て頂いた方への感謝の気持ちをしっかり伝えるようにしましょう。